横浜の「里海コンブ」を干す

横浜コンブ
横浜のコンブ

横浜の海で育った昆布を干しています。詳しいことはこちらのリンクをご覧ください。とても面白くて、心意気を応援したくなる里海プロジェクトです。暖かい冬でどうなることかと案じたけれど、ヌルヌルひらひらした生の昆布が、昨日の強い風でおおむね干しあがりました。

江戸時代の昆布を想う。

蝦夷地で揚がった昆布が浜辺で干されている風景。

干しあがった昆布は廻船に積み込まれて日本海へ。

当時「日本海のカルタゴ」と言われた(はずはないが)貿易都市・富山を経て薩摩、そして琉球まで辿った昆布。

薩摩に征服されていた琉球国は、明国との貿易のバックドアとして、その時だけは独立国の体裁を薩摩から許されて窓口になった。一種のロンダリングだ。輸出品の中に昆布もあったかどうか、明の時代の料理書がないのでわからないのが残念。それでも、いまだに昆布の一人当たりの消費量が富山県と沖縄県だけが桁違いに多いのは、こうした時代の所産とうなづくところです。

明国から入ってきた諸々は薩摩藩の財政を潤して、そのなかの薬草は富山経由の「富山の薬売り・置き売り」という現代に通じるビジネスモデルも派生した、というのが机上の自説。鶴見良行さんの「ナマコの眼」のように、いつか昆布をめぐるフィールドワークをしてみたいなあ。今日は昆布で小豆を炊いて食べよう。