これまで読んできたなかから、これは、と思う数冊をつれづれにご紹介していきます。
毎回どなたかに聞き役をお願いします。
1冊目 「どくろ杯」金子光晴 (中公新書)
ぐずぐずと迷って、いつまでも、どうにもこうにも前に進めないときに。
風も波も、これというほどでもないのに船が進まない。
そんなとき。
痒いような、火照るような自己嫌悪が、それもそれで自分だと思えてしまうときに。
20分の動画です。
2冊目 「忘れられた日本人」 宮本常一(岩波文庫)
読み直すたびに、いまどきの日本はずいぶんと平野の価値観ばかりが肥大してしまっていること、そのことの息苦しさを覚えるものです。
かつての世間の身分制度や貧困はありながら(いまでもありますが)、
それでも自由に生きてきた「型にはまらない生き方」を、
ひたすら聞き書きで記した宮本さんの金字塔です。
里山に暮らすようになって、この本の意味がもっと沁みてきます。