子どもの目線で見える自然

自宅の窓辺から娘が撮影しました。窓から数メートル離れたカエデの枝の裏側にいた蛙をよく見つけたものだと思いますが、子供の目線の繊細さには驚くことが多いものです。さとやま農学校にも多くのお子さんが参加されますが、大人が見えないような小さな虫や種やらを見つけて遊ぶ感性は、単に背が低いから地面がよく見えるという以上のものがあります。地べたのあれこれを感じ取る感性がちゃんとあるのですね。
それが大人になると、だんだん足元に感覚が行かなくなる人が増えてくるようです。何べん注意しても、知らず知らずに野菜を踏んづけてしまう人は、足元に気持ちが行っていないのでしょう。いかに頭ばかり使っているか、ということでしょうね。
 都会では、特に今のコロナの最中では、自分を閉ざすことに必死になります。見えない殻に自分を封じ込める様子は、例の武装警官のようなフェイスシールドが象徴しています。あれほどグロテスクなものを子供に強要して、それが将来まで心の中にどれほどの禍根を残すか考えていることでしょうか?
梅雨が始まり、ものみな育つ季節のみずみずしさ、雨雲から時折覗く太陽のまぶしさ・・・できるだけ感じさせてあげたいと思います。たった数か月でも、人間は閉ざされてしまうと大変なことになるから。
そんな気持ちから、梅雨が明けるかどうかの頃合いに「さとやま農学校オープンファーム」を開催します。夏の開催は初めてです。7月11日(土)と20日(月・祝)のそれぞれ夕方4時から二時間くらいです。硬くなった心身を、ひととき緩めてみませんか。