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沢庵ヌーボー解禁

沢庵ヌーボー解禁。
昨年の秋は歴史的な大雨だった影響でしょうか、とにかく虫が多くて大変な想いをしました。今まではダイコンなどは秋の彼岸に種をまけばそのまま大きくなってくれたものですが、ダイコンサルハムシという厄介な虫が増えて、出たばかりの葉をむしゃむしゃ食べてしまうのです。はじめに蒔いた固定種タダイコンの「大蔵」は全滅し、次の固定種ダイコン「亀戸」もほぼ全滅、3度目の正直でなんとか獲れたのが練馬大根でした。でも種まきが遅れた分、育ちも短めでしたが、それでも収穫できただけで良しとしましょう。
その貴重な練馬大根を北風に晒して干して、硬めの糠で漬け込んで、その上から干した大根葉で蓋をしました。だから天地返しはしません。見たところは西域のミイラのようだけれども重くて鹹くて香ばしい。酒でも茶でも受けてくれる剛のものです。そして糠床もまた良いものですね。口に含むと体にすうっと溶け込んで、自然にほくそえんでしまいます。樽の内側はこれからカビやすくなるけれど、アルコールはもったいないから唐辛子を漬け込んだお酢で拭きます。
醗酵食は農業と切り離せないものですし、都会のど真ん中でもできるものです。こんな時期だからこそ、前向きに醗酵ライフを始めませんか。仕事の帰りに家庭菜園や醗酵食のことを学びたい」という方には国分寺カフェスローにて「さとやま農学校@国分寺カフェスロー」があります。4月はオンラインで進めていますが、この先、種や醗酵素材でワークショップをしながら、皆さんの「都会でできる農的生活」をフォローします。