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ブロッコリ固定種の自然栽培①

固定種ブロッコリーの無農薬自然栽培@すどう農園
ブロッコリーの固定種の自然栽培

こんにちは。

 

神奈川・相模原(相模湖)で自然栽培の野菜やハーブを育てながら農的暮らしの講座を開催している「すどう農園」です。

2月3月にかけて、少しづつ種をまいていきます。気温の変動も大きいので、同じ品種でも、数回に分けて蒔くことでリスクを回避するのが原則です。手間はかかりますが、たった一晩ですべての苗がダメになることもあるので、ここは慎重にいきたいところ。今年初めての種薪はブロッコリーです。春巻のブロッコリーは、交配品種の場合には中晩生の品種を選ぶようですが、固定種の場合は、生育が一斉ではないので、早生や晩生といった区分はありません。そもそもブロッコリーは夏から秋にかけて種をまいて冬から春にかけて食べるものですから、春まきに向いた固定種というのが見当たりません。ブロッコリーの品種は今や日本の種苗会社の交配品種が世界シェアの7割くらいを占めているそうです。もともとアブラナ科の野菜については日本の品種は強いのですが、それにしても寡占化はすごいものです。逆に言えば固定種はほとんどないと言えましょう。「ドシコ」というブロッコリーの固定種が有名ですが(というか、他にあまりない)これは何度か春まきを試したけれども、地位仕打ちに花が咲いてしまうことが多くてあまりうまくいきません。もともと花の咲きやすい品種ではあるのですね。まあ、ドシコの名誉のために言う場、ブロッコリーは蕾の集合体ですから、花が咲くのが当たり前です。なかなか花が咲かないようにしてスーパーの店頭で長く置いておけるようにしてあるのが今どきの交配種です。「棚もちが良い」というのがこうしたお店に並ぶブロッコリーの絶対条件です。

 

さて、そんなわけで今回は枝ブロッコリーを選びました。一般の大きな頂果蕾を採るものではなくて小さな枝状のブロッコリーを掻きとるようにして食べるタイプです。イタリア産の有機のエアルーム品種です。種苗というのは外国の場合「有機認証」があります。つまりオーガニックの認証を撮るには種苗もまた農薬などを使わない条件で栽培・採種されたものでなければいけません。日本の有機JASはおそらくそこまでは求めていないことでしょう。すどう農園もかつては有機JASを取得していましたが、当時も種苗を有機に使用というながれがありながら、やはり圧倒的に有機の種苗が少ないために見送りになっています。エアルームというのは英語でheirloomと書きます。先祖代々の貴重なもの、というような意味です。種取りを続けてきた品種の呼び名ですね。もちろんいつも言っていますが、エアルームであっても、あくまで自分の畑で良いものが育って、それを種取りするのでなければ意味がありません。大事なのはこの先です。この先、どんなふうに育ってくれるのでしょうか。新しい品種はいつもワクワクします。写真は種まきして二晩経った午後の様子。踏み込み温床の中で小さな芽が出てきました。
さとやま農学校2020コース」でもこのブロッコリーを先駆けに、色々と仕込んでいきます。今日は「エルバブエナ」というモヒートミントを種まきします。スペアミントよりも仄かにフルーティーな香りです。こちらは「さとやまハーバルライフ」や「農学校ショートコース・ハーブ編」で楽しみます。まだどのクラスも募集中です。早く申し込んだ方は、本講座のスタートの前から農園で畑の作業を楽しんでいただけます。