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ソラマメと大麦・バンカープランツ

固定種ソラマメの自然栽培の野菜作り教室
自然栽培のソラマメ。隣のとオオムギは、ソラマメにたかるアブラムシの天敵(アブ)の餌が寄ってくるバンカープランツ

こんにちは。

 

神奈川・相模原(相模湖)で自然栽培の野菜やハーブを育てながら農的暮らしの講座を開催している「すどう農園」です。

写真はソラマメと大麦です。ソラマメは昨年、砂にまいて発芽したものを定植しました。ソラマメは春先にアブラムシに襲われやすい野菜の筆頭です。土に肥料分がありすぎると先端が真っ黒になるくらいにアブラムシがたかります。無農薬栽培・自然栽培のアブラムシの対応法としては、ひたすらブラシや筆で叩き落とすか水圧の強い霧吹きで水を吹き付けて落とします。いちどソラマメから落ちたアブラムシは昇ってきません。そもそも肥料分の少ない土を選ぶことも大事ですが、家庭菜園ではなかなか環境を選べませんね。むしろソラマメだけでなくその他の野菜やマメ科の緑肥も共存させて利害関係者を増やすことです。カラスノエンドウなどのマメ科の野草も有効です。立ち寄り先が分散することで被害の集中も減ります。大麦にはアブラムシの天敵になるアブが好きな別のアブラムシが飛んできます。大麦に来るアブラムシは別の種類なのでソラマメにはたかりません。アブにとっては、ソラマメのアブラムシしか餌がないと、すぐに食べ終えてしまうので、それ以外にもアブの餌を生かす植物すなわちバンカープランツを生やします。このバンカープランツがあることで生態系の食物連鎖のシステムが多様になって安定します。俗に「総合的害虫防除・IPM」といいます。IPMとはIntegral Pest Management の略で、生態系のメンバーが多様になるほど、互いの緩衝作用が働いて、誰かが独り勝ちをすることがなくなってくるわけです。そうした利害関係者の顔ぶれも春の畑ではおおむね常連が決まっていますから、そのへんを「さとやま農学校」では3月の野草を見てお伝えしています。

首都圏から日帰りの農業体験・さとやま農学校」は、コースを増設したのでまだ少し枠があります。さらに「さとやま農学校・初夏のショートコース・ハーブ編」も始まります。緑萌えるハーブ園でハーブの旬を味わってください。「さとやまオーガニックガーデン」ではナチュラルなガーデニングがプロのガーデナーから学べます。毎年好評の「さとやまハーバルライフ」も6年目に入りました。

「相模湖まで来るのが難しい」という方には「街で自然農@世田谷ものづくり学校」があります。都心とは思えない素敵なエアポケット空間で野菜や果樹に癒されてください。「手仕事」の一人者で、とても気さくで楽しい石田紀佳さんの「てしごとワークショップ」とご一緒できます。

「仕事の帰りに家庭菜園や醗酵食のことを学びたい」という方には国分寺カフェスローにて「さとやま農学校@国分寺カフェスロー」があります。毎回、種や醗酵素材でワークショップをしながら、講座のない日はSNSも使って、皆さんの「都会でできる農的生活」をフォローします。和気あいあいとした講座です。

 

農的暮らしの始め方は様々あります。今年から第一歩を始めましょう。