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種取り在来種・四葉キュウリ

こんにちは。

 

神奈川・相模原の里山で自然栽培をしながら都会の皆さんに農的暮らしをご紹介する講座を開催している「すどう農園」です。

 

首都圏から日帰りの農業体験・野菜作り講座「さとやま農学校」で育てている四葉キュウリが、元気に育っています。
四葉キュウリは昔からある固定種のキュウリですが、「すどう農園」で種取り(自家採種)を10年近く続けてきたものです。
すっかりここの気候風土に適した種になったのでしょうか、例年に増して生育が良い。
なんと表現してよいか、粘り強いのです。
 

今年の長雨や、その後の乾燥気味の天気にも負けず、多少のうどん粉病や生長点での病気の気配はあるのですが、それでもキュウリを実らせています。ここまで足腰のある株は、今年になってからのものです。
強くなったなあ、と感慨深いものがあります。

スーヨウキュウリ
自然栽培で種取りをしている四葉キュウリ@さとやま農学校

四葉キュウリのような在来種は、今どきの交配種のようなものすごい収量はありません。
一つの節にできるキュウリはたいてい一本ですが、今回は、下の写真のように3本も実っていたりします(3本目はさすがに小さく丸くなってしまいましたが)。
これはかなり樹勢がないと実らないものです。
肥料というほどのものは、米ぬかを醗酵させて「ぼかし」をたまに株元に蒔いたくらいです。いわゆる「元肥」はありません。動物を飼っていないので、いわゆる厩肥も使っていません(そもそも、今の家畜はエサに非常に問題が多く、さらに抗生物質などの薬漬けであることが多い。市販の豚ぷんや牛ふん、鶏ふんなどは残留リスクがあります)
そうした質素な環境でもたくましく育つのは、こうして種取りを繰り返すことで、気候風土に適した野菜になってきた(選抜されてきた)ことがひとつはあると思います。
10年というと、長いようですが、なんだか振り返れば早いものです。

スーヨウキュウリ
自然栽培の四葉キュウリ@すどう農園

そして間もなく、今年の種取が始まります。

元気な親を選ぶことが第一。
その株にできたキュウリをじっくり大きく熟させて、種を取ります。
あと一歩です。
明後日あたりから台風の余波で雨が競うですから、その水けを吸ってぐっと成熟するかな、というタイミングです。甘いメロンのような香りがしてきたら、種取りのゴーサインです。
 

9月からは「さとやま農学校2019秋のショートコース」が始まります。
小人数の枠ですが、木曜コースと日曜コースの両方にまだ枠があります。
申し込まれた方から講座に先立って蛾王や動画などの配信をしながら準備に向けていきます。

暑い最中ですが、すでに畑は秋冬モードです。
どうぞ、ご参加ください。

スーヨウキュウリ 種取り
四葉キュウリの種取り@さとやま農学校