こんにちは。
神奈川・相模原の里山で自然農を営む「すどう農園」です。
今年は残暑と雨が混じっているので、気温の変化は大きいけれど、彼岸までずっと残暑が続く年に比べればずいぶん楽です。
ただしお米農家さんにとっては、最後の太陽の追い込みが少ない分、稲刈りには厳しい季節でしょう。
「自給のための自然農を学ぶ・さとやま農学校」も間もなく最終コーナーに入ります。早いものです。
夏野菜のトマトやナスは元気なので、お世話しつつ収穫。
そして秋冬の野菜の種まき、定植、さらに来年の夏野菜のための地ごしらえと季節の作業が入り混じります。
ヘチマはこれからもまだまだ取れます。しかもヘタが強いので、一昨年の10月の超大型台風が直撃したときにも平然としていたものでした。大きくなったヘチマはエコタワシになります。緑のカーテンはゴーヤもいいけれど、食べきれないので、むしろヘチマがおすすめですよ。ただし、ヘチマの黄色い花はスズメバチも好んで来ますからご注意。
ハコベは自然農の大事なリビングマルチ
![ハコベは、自然農にとって大事なリビングマルチ@さとやま農学校・すどう農園](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=929x10000:format=jpg/path/s5770b48c91d21f32/image/i9e1741bb8656cf9a/version/1632613459/%E3%83%8F%E3%82%B3%E3%83%99%E3%81%AF-%E8%87%AA%E7%84%B6%E8%BE%B2%E3%81%AB%E3%81%A8%E3%81%A3%E3%81%A6%E5%A4%A7%E4%BA%8B%E3%81%AA%E3%83%AA%E3%83%93%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%83%81-%E3%81%95%E3%81%A8%E3%82%84%E3%81%BE%E8%BE%B2%E5%AD%A6%E6%A0%A1-%E3%81%99%E3%81%A9%E3%81%86%E8%BE%B2%E5%9C%92.jpg)
秋は芽生えの季節です。夏の太陽の下で静かに休んでいたハコベやカモミールやクリムゾンクローバーが随所に芽を出してきます。これが可愛い。これからの寒い冬に大地を布団のように包みこんで守り、春には花を咲かせてハチやアブに惜しみなく生命を与える大地の恵み。夏に刈って敷いた草マルチだだんだん土に還って来る、その合間から「交代です」と言わんばかりに顔を覗かせます。なので、これからの草取りはメヒシバやシロザのような一部の面々を集中して抜き取り、あとの柔らかい草を伸ばす。ちょっとの気配りで早春の気配が変わるのです。
ローゼルの収穫も始まりました。台風で倒れてもぐうっと起き上がってくるところは、同じアオイ科のオクラよりも強い。むしろサトウキビによく似ています。そういえばローゼルはハイビスカスの一種ですから、台風の多い宮古島でもハイビスカスは島中に生えていましたっけ。
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お昼休みにミョウガを下の畑で収穫。
ミョウガは日陰を好むので、柿の木の下で育てます。ちょうど柿と同じタイミングで収穫できます。
秋の恒例作業、来年に向けての「地ごしらえ」も始まりました。
これは昔ながらの作業です。
畝をたてる予定の場所に、まずは溝を掘る。枯れ草や落ち葉や、身近にある有機物を放り込んで踏み込む。牛や馬の厩肥を入れることもあったでしょう(農学校には動物がいないので使いませんが)、もちろん人糞も「金肥」として使われたことでしょう。これも現在では人糞に有機水銀が含まれているので使えなくなりました。マグロなどの大型魚に濃縮された重金属がまた人間に戻ってくるわけです。そうして踏み込んだ上に、土をかぶせて来年まで醗酵させます。そのへんの土と有機物の混ぜ方や、春までの養生の仕方が冬の重要科目です。
「あれはなんの花ですか?」と大抵の人に聞かれるのがキクイモ。身長3m近い巨人です。同じキク科のオオブタクサとよく似ている草姿なのですが、葉の形と生長点の姿が違うのでそこを見分けてブタクサだけ刈ります。
シソは赤しそも青シソも、そろそろおしまい。
穂の出たところで穂紫蘇の醤油づけもいいし、赤シソは乾燥させて「ゆかり」にもできますね。
こんな風にどっと量が出るのも自給ならではのお楽しみ。