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コリヤナギ(柳)の芽吹き

 

こんにちは。

神奈川の里山で自然農を営む「すどう農園」です。

切りつけるように冷たい風の中で、コリヤナギの芽が膨らんできました。かわいらしいですね。
ヤナギは世界各地で風にそよぎながら人間のそばに寄り添っています。アイルランドの名曲「サリーガーデン」もヤナギのある風景をうたったものです。ヤナギの枝や皮でカゴを編み、あるいは組み合わせて川岸の護岸にもします。組み合わされた枝の間を水が浸し、そこに昆虫や魚が生きる。今どきのコンクリートの護岸ではありえない命をはぐくむ仕組みがありました。
すどう農園から見下ろす道志川も、かつては河原に多くのコリヤナギが生えていたのですが2019年の東日本を襲った台風で川岸が壊滅的に大量の土砂で埋まってしまい、ヤナギは姿を消しました。
 今これから植えるヤナギは、風を適度に防いでくれながら、カゴ網などの手仕事の素材にもなります。一年に3m伸びるともいわれるヤナギですから、きっと元気に育ってくれることでしょう。このような工芸作物を育てる農園もだいぶ少ないので、少しづつ増やしていきたいものです。そしてカゴ編などの手仕事に興味を持たれた方は、是非苗を植え付けるところからご一緒していただけるとと手も助かります。こうした貴重な素材も枯渇していく一方ですし、何より果樹に限らず、様々な植物を育てるのは世界も広がって、とても愉しいことです。4月からの「さとやま草木譜・新緑のコース」でも、いろいろな植物と対話を重ねてください。