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焚き火で里山を整える

焚き火も里山整備の一環です@すどう農園
焚き火も里山整備の一環です@すどう農園

こんにちは。

 

神奈川・相模原の里山(相模湖)で自然農を営む「すどう農園」です。

昨日は生憎の雨で10月の満月は見えず、予定していた青柳ひづるさんのユニット「星のめぐり」の会も、残念ながらお流れとなりました。じつは、すどう農園も飛び入りで朗読をさせていただいて、音を合わせて貰う予定だったのですが、それもお流れで、重ね重ね残念です。本当に今年の秋は雨が多い。次の機会は春もしくは初夏になるでしょうか・・・あきらめずに待ちます。

しかし「まったくの中止も悔しい!」 
ということから、ひづるさんの発案で急遽、昨日お昼の「さとやま農学校・日曜コース」に来て頂いて、ごく短い時間ながら楽曲を披露してくださいました。ありがとうございます。畑での演奏と踊りのひとときは、天の岩戸のような芸能の原点でした。

一夜明けて今日(10/10)は晴れ、のはずが・・・まだまだしっとりと小糠雨が続きました。
雨の降りしきる中で、今日もまた古い竹を燃やしました。もう心置きなくガンガン燃やせます。気持ち良いですね。
冬に切った竹なので、下の方はだいぶ腐ってきています。それはこのまま土に還す。良質な表土になってくれます。
燃えた灰や消し炭も、もちろん土に還ります。竹が燃えるときに二酸化炭素は空気中に放出されますが、これは数ヶ月前まで空気中にあったものが戻っていくものですから収支はゼロと考えます。いわゆるカーボンニュートラルです。むしろ竹を切って森を更新して、新しい緑が芽生えて来れば、その植物たちが二酸化炭素を吸収してくれます。森は切って世代更新していくことで若返り、二酸化炭素の吸収・固定量も多くなります。今の日本は人間も高齢化ですが森も高齢化しています。これが由々しきことですから、まずは古い森、あるいは竹が増えすぎて荒れた里山は切って整える。ただ切るだけでなく、そのときの枝葉を循環するように利用する。質の良いものは竹細工などの工芸素材にし、あるいは燃料に、炭に、その他、多層で多様な使い方で循環させていく。これをカスケード利用といいます。竹は本来、そのようなカスケード利用ができるのです。むしろ私達の側に、竹を利用しきる余裕や知識がなくなってきているのですね。

焚き火のできる農園@すどう農園
焚き火で里山整備@すどう農園
焚き火と森作り@すどう農園
さとやま草木譜でも、ここに樹を植えていきます@すどう農園

雑草ごと燃やした跡の灰の中にクローバーの種を撒いていきます。焼き畑農業みたいですね。今日の雨に打たれて、数日すれば芽が出てきます。マメ科の発芽は早いのです。

雨と風に恨み言ばかりも言うのでなく、こんな雨だからこそできることもある。折々の状況で、無理なくできることをやるのが自然農です。それにしても、ひと月前の猛暑なら雨でもできなかった作業がスイスイはかどりました。やっぱり涼しいのは良いですね。
この場所を舞台にした「さとやま草木譜」の次回は10月27日を予定しています。その後はまたメールマガジンで告知します。だんだんと場所が出来上がっていく道のりを、どうぞ皆さんご一緒ください。苗木もまだまだ植えていきます。


来月からさとやま農学校2023コースの説明会が始まります