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古代赤米の収穫2021

古代米の自然農@さとやま農学校・すどう農園
古代赤米・国分寺のプロジェクトから分けて頂いたものです@すどう農園

こんにちは。
神奈川・相模原で自然農を営む「すどう農園」です。

 

古代赤米の収穫が始まりました。今年で3年目になります。
国分寺の赤米プロジェクトのみなさんからお分け頂いたものですが、陸稲で全くの無肥料の自然栽培。それでもしっかりと穂をつけてくれます。逞しいものですね。
 

現在のお米と違って脱粒性があるので、ポロポロと粒がこぼれていきます。これは仕方ない。本来穀物とはそういうもので、脱粒しなければ鳥に姿を晒すばかりで、食べられてしまいます。いまの田んぼでもスズメたちに目をつけられたら大変なことになりますが、あれは脱粒しないように品種改良されているからです。脱粒して稲の間に隠れなてしまえば、食われるリスクは減るわけですが、それでは人間が収穫できないので、長年かけて脱粒しないように「手なづけて」きました。

 

もう一つの違いは、お米の登熟のテンポが全くバラバラということです。個体によって早く熟すものもあれば、まだまだのものもあります。当然ながら鎌で手刈りです。これもまたリスク回避のための基本形です。一斉に登熟したところに台風や害虫の大群でも来たら全滅ですから、少しづつ登熟して全滅のリスクを避ける。これは他の野生植物でも概ね同じです。

こうした自然界の基本形を、人間の栽培しやすいように修正してきたのが、お米に限らず栽培植物の基本形なのです。
善悪の問題ではなく、野生に近い品種とつきあってみると、その違いがよくわかります。

古代赤米の自然農@さとやま農学校・すどう農園
古代赤米の自然農@さとやま農学校・すどう農園
古代米の自然栽培@さとやま農学校・すどう農園
古代米の自然栽培@さとやま農学校・すどう農園

上の二枚の写真は「さとやま農学校」の農園で自然栽培で古代米が育っている様子です。9月の上旬のきれいな姿。ずっと昔からどれほどの世代を重ねて今までやってきたのでしょうか。お米の記憶の中には、かつての武蔵野の風景が眠っているのかもしれない、そうしていまここの里山をどんな気持ちで眺めているのだろうかと、ぼんやり佇む夕方が好きです。