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津久井在来大豆で味噌づくり

津久井在来大豆で味噌づくり
津久井在来大豆で味噌づくり
津久井在来大豆で味噌づくり
津久井在来大豆で味噌づくり
津久井在来大豆で味噌づくり
古い味噌を種味噌にします

新緑に埋もれて味噌づくり。

長男が薪で炊いた大豆を長女と仕込みました。

家族の手作りチームが不意に復活して、これだけは少し嬉しい。

味噌は寒仕込みと思っている御仁も多いでしょうが、そんなことはないです。友人はフィリピンでも美味しい味噌を仕込んでいるそうです。

ただし今は気温も高いから、初期の醗酵を素早く無難に駆け抜けたい。そう思って麹の半分くらいの大豆で味噌を仕込みました。これだと夏前には出来上がってくるのですが、酒呑みとしては麹たっぷりの甘くて香り良い上品な味噌では肴にならぬ。もっとディープな、豆臭い、豆臭い、豆臭い味噌が欲しいんです。だから、夏を迎える頃に、この味噌に大豆を足します。

 

それからその前に「種みそ」も必要ですね。ぬか床を作る時に古い糠床を分けてもらいますね。あれと同じ理屈です。もう5年かそこらを過ぎた手前味噌をペースメーカーにしました。味噌というのは、おおむね二度の冬を越した三年物が盛りで、そのあとは枯れてゆく。小野小町が卒塔婆小町になるように、ほろほろと土に還る、その手前の味噌を種味噌にしました。ただし市販の味噌では種味噌はできません。既に加熱処理をしているから微生物は生きていません。あくまで自家製の生みそだからできる。手前みそは大事。市販の味噌に比べたらコストも手間もかかるけれど、生きた味噌がそばにいるのは大きな意味があります。都会の一人暮らしでもできることだから、今こそやって欲しい。

そうして最後に、冬の仕込みならばカビ除けに酒粕を蓋にすることろところが、4月はもう酒粕など売っていないから、沢庵を漬けた米ぬかをがっつり炒って蓋にします。ほかには抗菌力の最強なドクダミの葉もいいですね。ドクダミのニオイは揮発性なので問題ありません。というか、そもそもドクダミは臭くないよね。

ことほど左様に、観阿弥だか世阿弥だかの言葉にある「守・破・離」は醗酵食でも面白い。まず一年目はきっちり「守」のレベルで味噌づくりをやってみたら、次からは「破」へ飛躍してみよう。
 

仕事の帰りに家庭菜園や醗酵食のことを学びたい」という方には国分寺カフェスローにて「さとやま農学校@国分寺カフェスロー」があります。4月はオンラインで進めていますが、この先、種や醗酵素材でワークショップをしながら、皆さんの「都会でできる農的生活」をフォローします。こんな時代こそ、前向きに第一歩を始めましょう。