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自然農でヒマワリを育てる

自然農のヒマワリ@さとやま農学校 7月26日
自然農のヒマワリ@さとやま農学校 7月26日

こんにちは。

神奈川・相模原の里山(相模湖)で自然農を営む「すどう農園」です。

 

台風14号は本日(9月20日)の朝、まだ雨を降らせ続けています。なかなかスッキリ終わらないのが最近の台風の特徴なのでしょうか。1つ過ぎてもすぐに次の低気圧が湧いてくるから区切りがないのですね。長引く雨は日照不足にもつながります。過度な湿気は病気にもなりやすい。夏から秋にかけての作付けは、そんな難しい面があります。だからこそ、こまめにタイミングをずらして少しづつ作れる自家菜園は大事なのです。

 

 上の写真は、とても大きなヒマワリですね。「さとやま農学校」の皆さんによるハーブガーデンです。たわわに実ったホップのアーチの前で門番のように辺りを見下ろしています。撮影は今年の7月26日ですから、地上に姿を見せて2ヶ月かそこらで天に昇るような勢いのまま、ここまで育ちました。これほど大きなヒマワリは農園でも前例がありません。
 この場所は、昨年まで長い間放置され、オオブタクサが生い茂っては枯れて積り、それを繰り返して表土をつくってきました。おそらくそれがこの巨大ヒマワリを育てたのでしょう。オオブタクサはヒマワリと同じキク科で、いままさに花を咲かせて花粉を散らし、キク科アレルギーの人には我慢ならない厄介者です。しかも背丈が高い点は写真のヒマワリに匹敵します。このオオブタクサが枯れると茎は木質化します。多年生の樹木ではないので中は軽いですが、それでも一年間に育つオオブタクサのボリュームは相当なものですから、空気中から固定した二酸化炭素が炭水化物となって、虫や微生物にじっくり分解されて栄養豊かな土に還るわけです。

自然農のヒマワリ@さとやま農学校・すどう農園
自然農のヒマワリ@さとやま農学校・すどう農園

横から見ると、こんなに斜めに立っています。人間だったら凄い体幹。雨風でもびくともしないのは、茎が片手で掴みきれないほど太くて、そのまま根が地中深く伸びているからなのでしょう。ヒマワリは緑肥としても優秀ですが、これほど深く根を張るところから地中の過剰な栄養分を吸収してくれるクリーニングクロップとして使われることもあります。ある程度の密生で育てれば、下草を抑えてくれる効果もあるので、無農薬栽培の畑の空いたスペースに植えれば景観も良くなり、一石二鳥です。ただし、すぐ隣に別の畑がある場合には、日陰にならないように注意しましょう。果樹のない野菜畑は基本的に高低差がないですから、こうした背の高いメンバーが生えてくることで変化が生まれます。どんな変化が起きるかは、どうぞ実際に育ててみて感じてください。いわゆる「微気象」の変化も起きますし、あるいはヒマワリに惹かれてハチや鳥や、あるいは人間も集まってきます(これは大事!)。そうした変化は、大人より子どものほうが先入観なしでヒマワリを見ることができるので、小さなことから大きなことまで発見が多いです。ヒマワリひとつでも世界は変わるのです。

緑肥用ヒマワリの種取り@さとやま農学校・すどう農園
緑肥用ヒマワリの種取り@さとやま農学校・すどう農園

ヒマワリも種取りをします。種が熟すまでには結構時間がかかります。途中で取りに食われたらどうしようかと気にかけながら見守りますが、角度が下向きなこともあって、多分食べにくいのでしょうね。無事に種の熟したところを確保できました。ヒマワリは大きな花のように見えますが、じつは小さな花の集合体なので花がそれぞれ種をつけてくれます。

緑肥用ヒマワリは自然栽培の大事な仲間です@さとやま農学校・すどう農園
緑肥用ヒマワリは自然栽培の大事な仲間です@さとやま農学校・すどう農園

雨がなかなかやまないので、合間に確保した種を、ビニールハウスでほぐして広げます。あまり急いで収穫したら種は未熟なものが多いし、かといっていつまでも収穫せずにいると種にカビが生えてしまうので要注意です。秋の長雨は湿度も温度も高いので、収穫作業は大変なのです。ハーブと違って生臭いので乾燥機にもかけられません。

さとやま農学校2023コース説明会について

自給のための自然農を学ぶ野菜づくり教室・さとやま農学校2023コース」の説明会が始まります。本講座の実習は3月からですが、それ以前の1月から動画の配信、あるいは「味噌づくり」や「餅つき」「森で落ち葉集め」「焚き火で石焼きご飯」などなど、ウォーミングアップと顔合わせを兼ねて様々な課外授業があります(自由参加です)。
説明会は定員がありますので、見逃しのないようにメールマガジンでお知らせします。下のフォームからお申し込みください。


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