こんにちは。
神奈川・相模原の里山(相模湖)で自然農を営む「すどう農園」です。
この所涼しい雨混じりの日が続いていて、ときにはゲリラ豪雨もありますが、自然農の畑は大雨に強い(むしろ怖いのは山崩れです)。そんな感じで、いまのところは、作業がはかどって助かっています。6月の梅雨明けのニュースには驚愕しましたが、あっさり外れて良かった。
「自給のための自然農の野菜づくり教室・さとやま農学校」の卒業生の方からスペルト小麦のおすそ分けです。とても立派!
スペルト小麦はご存知の方も多いでしょうが古代小麦とも呼ばれていて、いま普通に栽培されている小麦(もちろん膨大な品種があります)の、ずっと祖先に当たるものです。このあたりはいろいろなサイトがあるでしょうからご参照ください。
いまスペルト小麦(古代麦)が注目されるわけ
すどう農園が、かつて東京の自家製酵母のブランジェ「ルヴァン」で仕事をさせていただいた頃(1990年頃)には「グルテンアレルギー」などという言葉はありませんでした。ベテランのパン屋さんは皆さんそうおっしゃいます。いつからグルテンアレルギーが出てきたのでしょうか。原因は色々と言われていますが、その一つは小麦の品種改良によるものということです。私も素人ながらそんな気がします。ただし自然界の因果関係には、一つの原因が一つの結果を生むという「玉突き」みたいな単線系のものではなくて、色々な原因が複雑に絡み合って起きるものですね。それゆえに立証もしにくい。グルテンアレルギーも、おそらくは現代の様々な要因の結果だとは思います。
いまスペルト小麦が見直されるようになった背景には、野菜の在来種と同じで、品種の原点に帰って食を見直そうという志が、自給を目指す中でとても大事になってきているということです。もう一つ加えるならば、やはり国産の小麦でも新しい品種は美味しくありません。たしかに吸水はすごいものだから、昔は考えられないほどに膨らみます。でも、それと小麦の味は別物です。焼いた後の香り。冬に焼いたパンは、数日かけてだんだんと味が熟成してくるのですが、それがない。
スペルト小麦は、パンにしたらどんな味なのでしょうね。頂いたスペルト小麦を「さとやま農学校」でも秋にまいてみようと思います。皆さんも一緒に古代小麦を育ててみませんか?