地元の無垢材で窓をつくる

今年もまた鈴木俊太郎さんにお仕事を依頼しました。なにしろ手八丁の凄腕なので、いつも厄介な仕事ばかり依頼されるようですね。彼のスリリングな投稿の内容はいつもゴルゴ13だ。そして私も今回は「地元の無垢材で窓を作ってください」などとお気楽に頼んでしまいました。木枠の窓がどれほど大変かを知らない素人ゆえ、堪忍。
そもそも自然界には四角がないのだと、窓枠を頼んでから気が付いた。四角どころか、どこを見ても垂直がない。水平線だって海くらいだろうが、ここに海はない。
いったい誰が四角形を発明したのだろうか?
四角形は凄い発明だ。
写真だとわかりにくいですが、この窓はサッシの窓の内側に付け足して「二重の窓」にしてもらいました。毎日眺める窓なので、どうしても木の窓があらまほしい。そしてやっぱり木は良い。お隣りの藤野の「きらめ樹」という方式で間伐された樹のようです。開け締めのたびに無垢材の木の香り。眺めるたびに視線がすうっと吸われていくように落ち着きます。
こういう風に、色々な手仕事をこなしていける人が、これからもっと増えて欲しい。僕らの世代のように、60歳を過ぎても会社にぶら下がっているのは、人類の歴史の中で、後にも先にもこれっきりだ。頭と身体は自分のために使おう。