大地の再生に参加しました

お隣りの山梨・大月で開催された「大地の再生」に参加しました。


里山の農は森と不可分ですが、何しろ畑に手間がかかるので、森までは手が広げられないのが歯がゆいものです。昔は大家族どうしで、とにかく人力は子供も含めて豊富だったから、地域を皆で活かすことができたのでしょうが、今は地域のつながりも、森と畑のつながりも繋がりがかなり弱まっています。山主さんも高齢化で、その跡継ぎは森に入ったこともないまま都会で働いているというのが、全国におおむね共通したパターンではないでしょうか。
あれた大地を(森だけでなく)再生させる、其のためにはできるだけ小さな力で無理なく楽しく、そして変化が目に見えるように関わって行く、というのがいま全国で広がっている「大地の再生」です。いずれ参加したいと思っていたら、幸いに講座が近くであった次第です。久しぶりの大月・雛鶴峠に向かう道はすでに秋の気配でとても気持ちの良いドライブでした。

ご指導は「大地の再生」関東甲信越地区を担当されている「マッキーさん」こと藤井真紀子先生です。
はじめに参加者全員で、じっくり現場を歩きます。
風の気持ちになって、というところに惹かれますね。

水と空気の流れが滞っている様子を感じて、流れ出すようにしてあげる。
これは、畑をやっていると通じることが非常に大きいので、体感的に通じます。

汗だくになってまずは実演してくださる先生。
いつもは「さとやま農学校」で教える側ですが、こうして教わる側になるのは大事なことです。
あ、なるほどそうか、と思う部分も非常に大きい。

苔が二種類・
左がゼニゴケ。湿気の抜けない地面に生えます。「水が滞っている地面」を示す一つの指標になります。

脈を通じる途中にこうして点々と穴を掘ります。東洋医学のツボのよう。

土の流出を抑えてさらに生物の多様性を育む「しがらみ」づくり。
これは子供も一緒にできる楽しい作業。昔は川の護岸をヤナギを編んでこうした柵(しがらみ)を作ったそうですが。
大地の再生の代表・矢野さんは山歩きも含めて、ずうっと大自然に対峙するなかで「大地の再生」に至ったそうです。たしかに、身体戸森が共鳴するところから始まったことであろうかと思えます。いわば右脳的な作法を、全国の人たちに伝えるには、それを左脳の言葉に変換して伝える必要がある、そこのところを巧みに工夫されて(大変な時間もかかったことでしょうが)活動されていること、そうして藤井さんのような後継者が全国にいることに敬服します。
おかげさまで、自然農の畑でも展開できるエッセンス・ヒントがあったので、すぐにでも導入していこうと思います。