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台風14号、今晩の吹き戻しの風

里山で自然農の野菜づくりを学ぶ@さとやま農学校・すどう農園
里山で自然農の野菜づくりを学ぶ@さとやま農学校・すどう農園

こんにちは。

神奈川・相模原の里山(相模湖)で自然農を営む「すどう農園」です。

 

既に九州など各地で大変な被害をもたらしている記録的な台風14号は、関東でも昨日から断続的に雨をもたらしています。おそらく台風は本州の北を進むので、この先は吹き戻しの南風が強く吹くことが懸念されます。いつものことながらビニールハウスは天井を全開しました。もちろん雨には濡れてしまいますが、ハウスが吹き飛ばされる心配はありません。夜中に暴風が来るたびにハウスを心配するということだけはもう避けたいのです。濡れて困るものはすべて加工場に収容し、乾燥機をかけたり冷蔵庫にしまったりと、これもいつもながらの台風対策です。つまり、できるだけ飛ばされて困るようなものは持たない、ミニマム主義と言ってしまうのも変ですが、自然農の基本にも沿っている姿勢でしょう。

自然農の畑は大雨を優しく吸い込み、流出を防ぎます@さとやま農学校
自然農の畑は大雨を優しく吸い込み、流出を防ぎます@さとやま農学校

雨が上がった途端に物凄い日差し。熱い、と言いたくなる太陽です。

湿度の高さと気温の変動、あるいは気圧の変化に翻弄されないで柔軟に対応できるようでありたいですね。自然農の土は、相当な大雨でも流れることなく水を受け止め、吸い取ってくれます。そして雨が上がれば、ただちに水を空気中に還す。まるで呼吸をしているようです。山を見れば、森もたっぷり吸い取った水を空に帰しています。ミクロからマクロまで共通する「大きな流れ」を感じること、そこに逆らわないように生きていくこと。自然農だけでなく人間生活の基本形はそこにあると思います。年々激しくなる気候の変動を目の当たりにするほど、なおさらそのことを確信します。
 すどう農園の講座の柱になる「さとやま農学校」では自然農を通じて、そうした大きな循環の中で野菜を作ることを学び、もうひとつの「さとやま草木譜」では果樹やハーブ、工芸作物を中心として未来につながる農的空間を創ることを体験します。