屋久島のトビウオで魚醤づくり

屋久島のトビウオで魚醤づくり@すどう農園
屋久島のトビウオで魚醤づくり@すどう農園

屋久島の漁師・伊藤佳代さんから頂いたトビウオから魚醤を醸しました。2016年の冬に仕込んだので足掛け5年の熟成ものです。

ワタも骨も抜いた仕込みで雑味のない馥郁(ふくいく)が味わえます。これと冷奴だけでも二合は呑める。

トビウオといえばクサヤが絶品ですが、秘伝の漬け汁がないので真似ができません。そこで趣を変えて、加工のベテランAさんが火入れ前の醤油もろみと麹を加えて醸しました。

私の加工場は醤油の製造許可を取っていないので、魚醤の商品化はできないのですが、魚醤に限らず折々に色々なものを作っては遊んでいます。いつも発見と驚きがあって、それが新しいものに役立つときもあるのです。

例えばトビウオというたんぱく質の代わりに大豆を充てるとどうなるか、そういった転換・展開もありですね。大豆と麦から醤油をつくるのは味噌よりも難しいものですが、この手法を使って味噌のもとから醤油に変えていくというような手もありでしょう。このあたりは国分寺のカフェスローの講座でやりたいと思っています。醗酵の世界は基本的な理論をきっちり抑えていくと、どこまでも世界が広くなります。