さとやまパック通信 バックナンバー


この通信は、3月15日発送の「さとやまパック」のみなさまにお届けしています。以前は紙にプリントアウトしていたものですが、やはり実際に収穫しての様子などは、前もってかけるものでなくて、こうしてメールで通信にしています。

1,2月と休んで、お久しぶりのさとやまパックです。

皆様いかがお過ごしでしょうか?


こちら相模湖は「準東北」といえる気候です。
同じ神奈川でも、丹沢の南に広がる湘南エリアとこちら側とでは、本当にずいぶん違いがあります。
だからなおさら、秋のうちにいろいろなものを作って蓄えておきたいと、今年は例年に増して痛感しました。昨年は8月から9月の長雨でろくに種がまけませんでした。
農園は、いま野草の時期を経てこれから夏野菜に向かいます。
既にレタスや春菊、パクチー、ルッコラあれこれと温室で育苗中。こうしたメンバーは、特にレタスなどは6月からの高温多湿に弱いので、寒さの戻りを気にしながら、少しづつ時期をずらしながら種まきします。

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農夫のパン pain  peasant
毎年この時期に、自宅の石窯工房で焼いています。
かつて本業の石窯パン屋だった頃は、レーズンやクルミなど色々な副素材を使ったものですが、今はあくまでも農園の素材を使った農園のパンです。里山の生活の一環として、石窯はなくてはならない大事なパートナーです。本当は石窯の前で皆さんとピザなど焼きながらゆっくりしたいので、いつか秋にでもそんな時間を取りたいと思います。どうぞお越しください。

今回は、夏にじっくり4倍に煮つめたトマトだけでこねています。地元の粉(中力粉)を使いました。トマト以外の水は使いません。煮つめるのに大体5時間以上かかります。ヘラでかき混ぜるときに気を抜くと焦げるのですが、その状態まで煮つめたものです(実際。何度か大量のトマトを焦がしたことがあります。少しでも焦げたら全部アウトです)。
軽くオーブンで炙って、チーズなど挟んでおあがりください。
来月のさとやまパックでは「ヨモギの石窯パン」をお届けの予定です。

白イチジクのジャム
同じ相模原市内の農家仲間の白イチジクです。真冬の時期にカミキリムシを退治するために薬剤を1回使う以外は無農薬ですので、果実に薬剤はかかっていません。
パナーネというフランス由来の品種で、柔らかくて甘い。最初のイメージでは、コンフィのような姿煮をもくろんだのですが、本来の柔らかさが仇になって、とろけてしまうのです。酸味は、農園の無農薬梅シロップで、つまりイチジクと梅とてんさい糖だけのジャムです。きらきらと粒がきれいなのでヨーグルトのトッピングにも良いですね。

手前みそ
麹を3割から4割程度に抑えて、その分3度の冬を越して育てました。
結構癖がある割に、みそ汁にするとちょっと軽い感じになります。
今回のフキノトウなど、苦みのあるものが似合うように思えます。

ストリドーロ(ストリードリ)
イタリアの地方野菜です。何度かお届けしています。
新しい葉が出てきました。
でも茎は固いので葉だけを使ってください。

ラグーというイタリア料理のレシピは以下の通り。

ストリドーロと一緒に玉ねぎやトマトを炒める。
ひき肉をあわせる。
香辛料やワインで味付けして少し煮込む。

フキノトウ
年末に一回出したときは地中の固くしまった蕾でした。
今回はすっかり花になりました。苦みも出てきたようですね。
お湯にくぐらせて、味噌に漬けたり、ナムルにしたり、今年最後の味をどうぞ。

ノビル
まだ全体に小さいです。ネギと同じユリ科の野草です。収穫は簡単なのですが洗うのが結構手間かかります。ノカンゾウと同じで、さっとお湯にくぐらせて酢味噌で。みそ汁でも何でも使えます。

ノカンゾウ
萱草と書くユリ科の野草です。いわゆる甘草(リコリス)とは全く別物です。
これも春のレギュラーですね。癖のない味は何でもありです。夏の終わりにオレンジの花は金針菜という集荷食材です。すぐ枯れてしまうのですが、何とかパックにタイミングが合いますよう。

ルッコラ
すっかり蕾の季節です。
潮刷りすれば辛味が出ます。アブラナ科なのでワサビやダイコンと同じ成分です。
熱で香りや辛味は飛んでしまいますが、ヨモギやフキノトウと一緒に衣をつけて揚げてもいいですね。

ニンニク
長ネギみたいな状態ですが、これが大きく育って6月にニンニクになります。
茎は固いのですが、輪切りにしてひたひたの油で10分くらい煮込んでください。その油がネギ油みたいな味になって調味料で使えます。根っこも刻んでみそ汁や味噌に和えてください。利尿効果も高い、立派な薬膳です。

ホウレンソウ
小さなベビーリーフです。
窒素肥料を限りなく控えているので葉の色が薄いものです。
根っこも、洗うの大変ですが、食べてください。

タカナ
もともとタカナは身体のガッチリした漬菜ですが、冬を越してさらにガッチリしていますので、油でいためておあがりください。

ヨモギ
農園の大事な初夏のレギュラーです。
やっと小さな芽が出てきました。今回は香りだけ。ほんのりと。

梅の枝
箱の事情で短めですが、どうぞ。夜に香ります。

 

ゼラニウムのドライ
お茶にするには香りが少々きついかもしれません。
紅茶に少し入れるか、もしくは洗濯ネットに入れてお風呂に浮かべてください。

次回は4月19日(木)の発送になります。

春の味をもっとお届けします。
パンは、おそらくヨモギパン。
どうぞお楽しみに!