体奏家・新井英夫さんと彫刻家・安藤榮作さん

こんにちは。

 

神奈川・相模原の里山で自然農を営む「すどう農園」です。


関東は、ずっと日照り状態です。
東北・北陸地方は大変な豪雨に見舞われていて、その対極として関東には雨がない。
梅雨に合わせて蒔いたニンジンも、初回にまいたニンジン以外はさっぱり発芽しません。困りました。

 

こういう日照りの反動で、やがて記録的な豪雨が来ることかと、天候に対しては常に極端な(あるいは最悪の)シナリオまで想定して備えています。もともと農業とはそういうものですし、そこから視野を広げれば農業に限らず地球全体がいま明らかに破綻の瀬戸際に来ているわけです。欧米のメディアも、記事のジャンル分けには温暖化の項目がしっかりと位置付けられています。フランスでは標高1000m以上の、つまり軽井沢並みの標高でも30度以上という事態。アメリカでは環境難民という言葉も出てくるようになっています。しかし、どこまで行っても逃げられるものではないでしょう。たとえハチドリのひとしずくでも、今できることをする。ただそればかりと思います。

 

猛暑の3連休のなか、7月17日は都内に行きました。
旧友である新井英夫君のダンスワークショップ「祝福へ・天と地の和解」に参加してきました。

詳しい内容は下のサイトにまとまっていますのでご覧ください。

 

「祝福へ・天と地の和解」

  

 新井君は「体奏家」です。全身全霊で世界を表現し、全国を巡ってワークショップをしながら、とりわけ障害を持った人たちや弱い立場の人たちと一緒に、関係を紡ぐ作業を長年にわたって続けています。
ところが、彼は昨年の秋に難病のALSを発症。今だんだん身体が動かせなくなっていくという状態にあります。
これが一体どういうことかは、察して余りあるものですので、ここにはことさらに書きません。
とにかく新井君は、今できることをやっています。
そのことを感じ取って、帰ってきました。

私も一人の人間として、今日できることは何だろうと朝目覚めるたびに考えます。
まあほとんどは畑のことですが、草を刈って敷く、苗を植える、種をまく、あれこれ。
ちいさな農園で手を動かすことが、いまの地球規模のクライシスにどこまで意味があるのか、という検証も大事ですが、まずは自分でできることをやったかどうか、そこにこだわっています。もちろん無理は無理。楽しく進めることが大事。新井君も、本当に楽しそうに電動車椅子を手繰りながら体を奏でていました。

さて今日は書類仕事をしてから、午後は国分寺のカフェスローに行きます。
今年のカフェスローでも講座は今日が最終回ですが、9月から秋の企画へとつなぎます。これもまた種まきなのです。