津久井在来大豆の脱粒
こんにちは。
神奈川・相模原の里山で自然農を営む「すどう農園」です。
「自給のための野菜づくり教室・さとやま農学校」の修了生の皆さんが自然栽培で育ててきた津久井在来大豆の脱粒をしました。
晴れ晴れと冴えて広がる冬の青空!
とても爽やかで、気持ちがのびのびします。
さとやま農学校では動力機械は使わないのですが、今回だけはJAから脱粒機を借りての作業です。いつもは手作業ばかりなので、みなさん機械の作業の早さに驚くばかり。江戸時代のように、乾かした大豆を山にして、棒で叩いて豆を取る作業とは、天地の差です。
ただし、この機械を自分で買うとなったら大変な金額になります。その金額を得るためにはどれほど働かなければいけないか。その長い時間もトータルで効率を計算してみると、必ずしも早いとばかりは言えないのです。だから機械を買う以上はたくさんの大豆を作って、もとを取ることが前提になります。しかし農産物は価格が低いので、実際には設備投資のローンを返すために働き続けることになりかねません。いわゆる機械貧乏の借金漬けです。農村に行くと、傍目には豪華な農業機械や設備を目にしますが、あれとてローンを払い終わって本当に自分のものになったものがどれだけあるでしょうか?
小さな規模の生産であれば、こうしてJAから借りて作業できるので気が楽です。皆で出資しあって生産資本を共有するという協同組合の原点ですね。
霜の朝
霜で真っ白になった畑も大好きな景色です。足元が冷たくなるのも気になりません。じっと見つめてしまいます。
太陽が昇るにつれて、だんだんと氷の粒が溶けて水滴に変わります。色合いも変わってきます。その様子が一期一会のよう。
竹炭をドラム缶で焼く
広田岳さんに創っていただいたドラム缶式の竹炭焼を試しました。このドラム缶式の炭焼きは、複数のドラム缶を組み合わせたものです。内容については過去のブログを御覧ください。
なんといっても、簡単にはじめられるのと、火をつけている間も風で延焼する心配がないのが利点です。そばにいると薪ストーブのような遠赤外線の暖かさを味わえるのも大きな魅力です。
皆さんが帰った後の農学校の雰囲気も大好きです。一人でぼんやりとしていると、自分が風景に溶けてしまいそうな気持ちになります。もしかしたら本当に溶けているのかもしれません。
ドラム缶の残り火を眺めて、来年のことなど想いを馳せます。
この冬もまだまだ火を焚きます。一緒に温まって、ご飯を食べて、炭を焼いて、あれこれ。
そしてまた春が来て、炭を土に返し、今年取った種をまいていく。その繰り返しです。繰り返しなのですが、飽きることはありません。農業は一生ずうっと一年生で、一生楽しいですよ。どうぞ来年、ご一緒しましょう。