自然農というスタイル

里山で自然農@すどう農園
里山で自然農@すどう農園

こんにちは。

神奈川・相模原の里山(相模湖)で自然農を営む「すどう農園」です。

本日は台風14号の接近で「さとやま農学校ショートコース」は、延期になりました。

写真は昨日のもの。秋晴れに、久しぶりで親子3人の畑仕事でした。

大学生の長男も内々定が出たらしい。こないだ生まれたと思ったらもう社会人で、これは世間の皆さまに感謝です。

家族で仕事ができるのは農家の、それも小さな農家だからできる楽しさでした。いまは農業法人化が進んで、たとえ家族でも社員待遇する法的な形ができていて、それはそれで大事なのだけど、うちの農園には向いていないな。

 

そもそも自然農は、仕事と生活の線引はできないものです。いわゆる「ワークライフバランス」という言葉は、労働を辛くて忌むべきものと心の何処かで考えているのでしょう。ああしたスタイルとは対極の、渾然一体としたものです。

個人事業は概して同じ面があると思うのですが、線引をしてしまうと、本来楽しかったはずの創造行為が実に不毛な時間になってしまいます。かつて農業試験場でバイトをやっていたときも、自分の時間を切り売りしての農作業はまるで楽しくなかった。しかし5時に終業のチャイムがなってから駆けつける自分の畑の方は、まるで別世界と言っていい面白さだったものです。

 

会社でない農家には定年もないし、会議もないし、人事を噂しあう人間関係もない。それぞれは些末な事柄の「ないないづくし」だけれど、長い目で見ればかなりストレスの少ない商売と思います。異常気象や鳥獣害は厳しいけれど、本質的に人の手に余ることだから、それで誰かを恨むこともない。小さく営む仕事のメリットは、数字にできない魅力がものすごく多いのです。僕らの世代には、なかなかわからないだろうでしょうけれど。