夏野菜の種まきが始まりました

三日遅れの便りをのせて 
 船が行く行く波浮(はぶ)港

 いくら好きでも あなたは遠い
 波の彼方へ 去ったきり

 アンコ椿は アンコ椿は
 あゝ かただより 

★ ★ 

春の種まきを始めました。

寒の戻りが必ずあるのだから春は急がない。
在来種をつくるなら、旧暦を念頭に種を蒔くのがいい。
旧暦では今はまだ彼岸前だから、先週の雪も当然ですね。
 
そして、この春のテーマ曲は

「アンコ椿は恋の花」

都はるみの、このデビュー曲は、45年の現役生活を総決算してもアルファでありオメガであると思います。「大阪しぐれ」も「涙の連絡船」もいいけれど、やっぱりこれだな。

もう毎日毎日、
種をまきながら、トラクターかけながら、
昼はウドンをゆでながら、もちろんトラックのなかでも、
朝から晩まで何十回うたっているやらです。
農業っていいでしょう(笑)。
 

三原山から噴きだす煙
 北へなびけば 思い出す

 惚れちゃならない 都の人に
 寄せる想いが 灯ともえて
 
 アンコ椿は アンコ椿は
 あゝ すすり泣き
 
★ ★

毎年、種まきには研究テーマがあります。
今年はピーマンの品種交配にかかります。

これまで一度も品種づくりは、やっていなかったのです。
私のお師匠様は、お米の交配で新種を作っていました。
いつかは自分も。
そう思っていました。
 
 けれども、やみくもに交配すれば良いというものではありません。

 どの品種にどの品種を掛け合わせて、どんなピーマンをつくりたいか。
 まずは自分の育種目標をイメージしなければいけないのです。

 自分のつくりたいピーマンがイメージできるまでに今日まで数年かかりました。

 やっとスタートです。
 

 
 
風にひらひら かすりの裾が
  舞えば恥ずかし 十六の

  長い黒髪ぷっつり切って
  帰るカモメに 託したや

  アンコつぼみは アンコつぼみは
  あゝ 恋の花
 
 
15歳のデビューでいきなり昇りつめた天才だから、
35歳の早すぎる引退も仕方なかったのでしょうね。
そうして5年後の復帰。
天賦を授かった人もそうでない人も、それぞれの春。
歌いまくって、空を俟つ。

 

なんだか一人で絶好調(笑)