八重桜の塩漬け

八重桜の塩漬け。

数日前の夏日で、急に八重桜が咲き出して焦った。

例年は連休に近い花頃だから油断していたのです。
トゥルシーのシホさんに慌てて段取りしてもらって花を摘みました。

八重桜の塩漬けは、香りと同じくらいに色も大事なのです。
だから咲き染める手前の、赤葡萄色の小さなつぼみがいい。
咲いて開いてしまった花は、どうしても淡くなってしまうのですね。

こんな具合に4月は、いつもなにかしら、せわしない。

春から夏への、寄せては返す季節の波がしらに乗れるかそらすか。
そこが一にかかって要になります。

慌てたけれど、詰めることができて良かった。
この塩漬けで、梅、桃、木蓮、桜と続いた季節もひとつピリオド。

白昼夢みたいな幻夜祭みたいな花埋みの日々から青々とした野草の季節へ、

さらに野菜の季節へと暦が進みます。

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ノカンゾウ・早春の旬

大好きな早春の旬。
ノカンゾウはユリ科の山野草。
いわゆる甘草(カンゾウ)とは全く別物です。
野焼きをした河原は草木灰がたっぷりで、そのあとに出てくるノカンゾウを根元から掘り取ります。
さっと湯にくぐらせて酢味噌でヌタ。
甘利にもシンプルですが、アクもなくて最高です。
宿根性の植物なので丸い塊根がついているのですが、これは茹でて食べます。
漢方でも何かの薬効があるらしい。
いま畑は端境期に入るのですが、こうした野山の恵みが、夏野菜の出るまでをカバーしてくれます。
そもそも野菜というのは、野草が固くなって食えなくなる時期のものではないか?
そんな表裏一体の関係ではないかとすら思うのです。
明治以前は野菜のほとんどは自給用だったことを考えれば、この関係は合理的ですよね。

イタリアやフランスでは、野草に近い野菜がたくさんあります。
種もちゃんと売っています。
セルバチコ(ルッコラの野生種)、タンポポ(ダンディライオン)、オオバコ(エルバ・ステラ)、プルピエ(スベリヒユ)、ストリドーロ(ハコベの仲間)などなど。

こうした野生を、もっと食卓に採り入れてほしいと思います。
苦みもアクも、うまくつきあっていけば、野菜とはひとつ次元の違う豊かさがあるのです。

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梅の練り香 2回目@栞草さん

梅の練り香づくり@栞草さんアトリエ 2回目

先月漬け込んだ梅のつぼみを練り香に仕上げました。

今日はすっかり、主宰のyukino yokoyamaさんのナビゲートです。漬け込んでいる間は「大丈夫かなあ」と思えた仄かな香りが、手で濾すと「パン?」と思えるような香ばしい香りになり、そこから練り香にして肌に漬けると、すがしい梅の香りが戻ってくるのでした。いや驚いた。
草木染めの色も変幻自在だけれど、香りの振舞いにも、どうやら人の世知を越える妙があります。

さて、本日のご飯もまたまた溜息の出るもので、うちの野菜や野草も使っていただけました。光栄。

そうしてやっぱり、少人数の集いは豊かです。
これからは、こんな風にゆったり季節を味わう小さな場を大事にしていきます。
それが何よりの贅沢と思うから。

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醤油絞りで、きあげ醤油

「醗酵の郷つくい」の今年度のファイナルイベントで「醤油絞り」を行いました。
好天のもと、一般的な仕込みのものと米と大豆をあわせて麹を醸した「米醤油」の二種類を、絞りの槽(ふね)を二台並べての壮観なイベントでした。

搾ったもろみはどちらも「石山草子農園」のもので、この一年の想いがこもったものを、お二人の絞り師さんに端正込めて絞っていただきました。

米と大豆で醸した醤油は、お米の優しい風味がします。味噌のたまりに近い優しさです。
米と大豆を醸す味噌と、麦と大豆を醸す醤油の関係については、すごく興味があります。
つまり「醤油はどこから来たのか」という一言になるのですが、これは東アジアの食文化にも広がっていく課題です。広大で深遠なテーマゆえ、少し時間をかけて考えをまとめたいと思っています。

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梅の練り香づくり


梅三昧

花埋みの爛漫が続きます。

梅の草木染に続いて蕾と花で練り香をつくりました。
相模湖の湖畔・東海自然歩道に面した素敵なアトリエ「栞草」さんにて、地域の皆さんと静かにワークショップです。

贅沢に花を枝ごと切ってきて、皆さんと一緒に花を枝から摘み取ります。
ボウルにたっぷり、サラダみたいに盛り上げた花から蕾だけを選り分けて、こちらは乳鉢ですりつぶします。
それだけでも良い香り。本当にこの春は梅づくしです。

今日は花々を漬け込むところまでやりました。
続きは、3月に。
どんな練り香ができることでしょうか。

作業のあとは素敵なランチ。
栞草さんはレストランではないのですが、いただくご飯の素晴らしいこと。
溜息をつきながら、サプライズのローチョコまでいただきました。
オリジナルブレンドの穀物珈琲も今まで飲んだ中で最高の味わい。

散会の後は、皆さんで春の日和の東海自然歩道を歩いて行かれました。
私は加工場に戻って、しばし放心。

こんな風に身近な人たちとゆったり一日が過ごせる里山の暮らしを、しみじみと反芻しました。

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