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ヨモギの芽生えと「愛知早生フキ」

こんにちは。

神奈川・相模原の里山(相模湖)で自然農を営む「すどう農園」です。

21日のベチバーの蒸留をおえて夕方、岸田紀子さんたちとヨモギ園の下見に行きました。
「ヨモギ園」とは、すどう農園の畑の一部なのですが、少し離れた場所にあって、しかもゴルフコースのような起伏のある斜面、さらに午後は日の入が早いという典型的な里山です。森に接しているので動物天国ですから相当なガードをしないと野菜は難しい。ただしヨモギなどの山野草はスクスクと育ってくれます。一斉に育つわけではないので、大量に収穫して大量に出荷というものではありませんが、むしろ私達にはそのほうが少しづつ収穫して楽しめるのが愉しいわけです。あれもこれもと草摘みをしていると、本当に草摘みばかりして日々が暮らせるなら何より幸せなのだけど・・・と思います。
 まあ、人間世界はそこまでのどかではなくて、ヨモギと一緒にオオブタクサもたくさん芽を出しています。これが時には3M近くになる大敵ですから、初夏は楽しくもあり、手強くもあります。 

 冒頭の小さなヨモギは、全くアク抜きが必要ない早春譜。一口その場で噛み締めると、色々な想いが去来します。
  今年は冬がきつかったし、今日もみぞれ混じりの天気ですが、それでもヨモギは早いように思えます。昨年はサクラが異様に早かったけれど、逆にヨモギは遅く感じました。時間の感じ方が、春はとりわけ長く感じたり短く感じたり伸縮しますから、そのせいもあるのでしょう。
 ところで下見と書いたのは、4月17日(日)に「ヨモギ摘みとヨモギオイルづくり」をここで開催するからです。
 この感じなら、ブタクサをこまめに抜いていけば、いい感じでヨモギ園が育つことでしょう。

何年も前に植えた愛知早生も増えてきました。一般のフキよりも大きな花(フキノトウ)が咲きます。
フキは新年間もない頃のフキノトウのイメージが強いですが、実は夏までフキの葉が食べられます。かつての古代の重要な野菜だったのです。今は何でも「古代」が付くだけでIT疲れの現代人は飛びつきますが、フキこそ古代の野菜です。
 そうしておなじみの春のメンバーも、落ち着いた様相で顔を出しています。カキドオシ、イタドリなど。楽しみですね。
「さとやま農学校」のメンバーも、5月には野草天ぷらをしようと盛り上がっています。野草の天ぷらはアウトドアのイベントの定番ですが、上手に作らないと油と衣でグタグタになったりします。せっかくの初夏の恵みがジャンクフードみたいになってしまうのは悲しいですから、しっかり準備して、油の温度管理も丁寧に調整し、揚げたそばからさっと食べる。そんな感じで楽しみたいですね。