縄文と自然農

中ツ原遺跡@茅野市に屹立する巨木。訪れる人が少ないが大事な場所
中ツ原遺跡@茅野市に屹立する巨木。訪れる人が少ないが大事な場所

縄文をこよなく愛する先輩を訪ねて諏訪へ何度目かの訪問です。
いま書き下ろしを始めた本の為でもあるのですが、地面をじっくり感じたくて今回は茅野市の「中ツ原遺跡」を案内してもらいました。諏訪大社を中心としたこの地方は、縄文・弥生がいまなお地面から突き出しているようなところもあり、私のような外部の人間にもそれと感じられる空気を醸すところです。
国宝の土偶「仮面の女神」が出土下ことで有名な遺跡は、訪れる人も殆どいないようでしたが、諏訪大社や尖石博物館と並んでこの遺跡は感じておきたかったのです。

今回の本は、地面を中心に書いていきます。この遺跡は、まさに地面の感じられる現場。焚いていた火の残り香や人の気配まで漂って来そうではありませんか。農業という仕事柄、いつも地面似へばりついているから、こうした理有りてっぃには身体が反応するのでしょう。
下の写真の土偶は足が折れていますが、必ずこのように足を折られて埋葬されているのだそうです。どうしてか。

建築家の藤森照信先生も、相変わらず闊達にご活躍のご様子。南信州の広い空によく似合います。

諏訪大社・上社前宮の御柱
諏訪大社・上社前宮の御柱

諏訪大社の中でも縄文の正統と思える諏訪上社の前宮の御柱。
来年(令和4年)が御柱の大祭だそうですが、17mの巨木を伐りだして曳きだし、立ち上げるまでの一連の作業は相当に危険なものゆえに、かなりの統率と技術・体力が必要とされる、そのため二年前からの練習が必要なのだそうです。しかし昨年から練習ができないために、どうしたものかと皆さん思案中なのだと伺いました。長い歴史のなかでも初めてのことなのでしょうか。